【次にくるお茶トレンド】和紅茶ブームは2024年話題ドリンク
「和紅茶」は日本で生まれているからこそ、繊細で香りが高い。もちろん生産者のレベルにもよるが、質が高い。だからこそ、次に世界で来る「日本食」として「和紅茶」に注目するのはありだ。
次にくる日本食ドリンク |
トレンドを先取りしたい人へ☑︎ 国産紅茶がアツい |
次にくる日本食は和紅茶?
実は今、密かに話題になっているのが「和紅茶」だ。日本で販売されている「紅茶」のほとんどは「海外輸入品」。
インドやスリランカ産の紅茶が有名だが、最近、「メイドインジャパン」の紅茶が流行りつつある。それが「和紅茶」。
今回は、これから来るであろう「和紅茶」の歴史や秘密を紹介する。
1 紅茶と緑茶とウーロン茶は同じ?
紅茶と緑茶、ウーロン茶が同じ茶の木からできることをご存知だろうか。
実は、これらのお茶は同じ茶葉からできている。ではなぜ、紅茶や緑茶は色や香り、味に違いがでるのだろう?
その理由は、お茶を作る過程の「発酵」にある。紅茶は「手揉み」することで発酵させる。ただ、緑茶の場合は、発酵をあえてとめる。
日本の緑茶は蒸して発酵をとめる。逆に、紅茶は完全に発酵させる。一方ウーロン茶は天日にさらして半発酵で止めている。
したがって日本でも紅茶を作ることは可能である。ではなぜ、私たちが飲む紅茶はなぜインドやスリランカ産のものが多く、国産紅茶は少ないのだろうか?
発酵の方法で変わる |
同じ葉で全く違う味☑︎ 緑茶 蒸して発酵をとめる |
2 紅茶が世界で流行った理由とは?
その理由は「気候」にあった。熱帯・亜熱帯気候地帯で、標高が高く冷涼な山地は、茶の木が好む気候となり、質の高い茶葉が育つといわれている。これがインドやスリランカにあたる。
かつて16世紀に設立された、世界初の貿易会社といわれる「オランダ東インド会社」は、インドから「紅茶」をイギリスにもたらせたといわれている。当時の貴族特権階級の至福の飲み物として、ブームになったことから人気になった。
インドは紅茶好きのイギリスの統治下にあったことや、安価で紅茶を生産できたことにより紅茶の栽培がさかんになった。
一方で今、日本国産の紅茶、「和紅茶」が注目を浴びている。その理由について見てみよう。
3 和紅茶の歴史は浅い?
まず、日本の紅茶の歴史をみてみよう。「べにふうき」は1965年に日本で初めて生まれた紅茶品種である。アッサム雑種の紅茶である「べにほまれ」がお母さんで香りのよいダージリン系の「枕Cd86」という紅茶を交配させてできた紅茶である。
実はこの「べにふうき」、世界的に認められておりロンドンで行われた国際的な食品コンテスト、「グレート・テイスト・アワード」では何度も金賞を受賞したそうだ。
また、べにふうきに含まれるメチル化カテキンという成分が花粉症などのアレルギー予防になると言われているようだ。
4 和紅茶は日本人好みの味
日本人の舌に合うのも魅力の1つだ。海外の紅茶は渋みのあるものが多く、ミルクや砂糖を混ぜてクッキーやケーキと一緒に食べることが多い。
一方で日本の気候で作られた和紅茶は日照量が少なく、昼と夜の温度差がないため、タンニンが少なく、渋み控えめのマイルドな味わいが特徴である。
もともと日本にはお茶に砂糖を入れる文化がなかったため、和紅茶はストレートでも美味しく飲める。また味の癖がないので金平糖やお煎餅の和菓子や和食とも相性がいいなど、一般的な紅茶とは違った魅力がある。
5 和紅茶は緑茶っぽい香り
たしかに、実際に飲んでみるとわかるが、どこか「緑茶」っぽい風味が残っているものもある。茶葉も大きく、緑茶のような形も残っている。
理由は簡単で、緑茶をつくっている農家さんが、紅茶も作っていることが多いからだ。緑茶の栽培方法と同じなため、緑茶っぽさが残る。
発酵方法が違うだけでこれほど変化があるわけだ。
6 和紅茶はまだまだ希少
さらに、多様な品種を身近に味わえるのもいい。和紅茶のブランドは代表的なものだけでも10種類以上ある。
さらに同じ品種でも茶園によって味も異なるそうで、それぞれの多様な味わいを楽しめる。ただし、販売量はまだまだ少ない。
普段スーパーなどではあまり見かけることは少ないが、専門店がネット販売をしていたり、カルディでは6種類の和紅茶が入ったバラエティーパックを販売している。
さらに、大人気アイスクリームのPARMも和紅茶味を期間限定で販売していたようで飲み物以外でも愛されている。
まだまだ出回っていないからこそ、これから伸びそうな予感。次に来る日本食ブームとして「和紅茶」はありだ。
和紅茶が流行る予感
和紅茶はこれから脚光を浴びそうだ。単純に、香りもよく、日本人の舌に合う。
実際に飲んでみるとわかるが、緑茶のように「香り高く」「質が良く」「優しさや力強さ」などの「違い」を感じやすい。
「日本独自」の紅茶として、ブランド化していく予感。今後、和紅茶が伸びていくのが楽しみだ。