【なぜ】海外のゴミ問題4つの影響とは?外国人ゴミ山で暮らすフィリピンのスラム世界取材
「海外のゴミ問題」。今回は、実際に世界のゴミ問題に注目しながら取材をしたことをまとめていく。
海外のゴミ問題は深刻?
世界各国には、ゴミで暮らす人もいる。スラムと呼ばれるような地域で生まれた時からゴミ山で生活している子供たちもいる。
日本で話題になっているゴミ問題。世界にどんな影響があるのかまとめていく。
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1 大量のゴミのなかで暮らすスラムの人
海外の貧困地域には「ゴミ山」と言われる場所で生活している人もいる。文字通りゴミが積まれたことで山のようになっている場所。
僕が以前訪れたのは、フィリピンのセブ島にあるゴミ山。現地ののNPO法人の方に連れて行ってもらった。そのため、スラムといえども治安は比較的良く、雰囲気も良かった。
ただ、圧巻だったのがゴミ山があたり一面に広がっていることだった。
2 なぜゴミ山で暮らすのか?
当時、現地に住んでいる人にインタビューする機会があった。実際に聞いてみると、面白い発見があった。それは、「ここで暮らすのが当たり前」だということだった。
さとから来た私たちの主観からすると、「なぜここで暮らすのか」「幸せなのか」と疑問が湧いてくる。
だが、実際に住んでいる人たちからすると、不便ではあるものの「これが当たり前」のような状態だった。「比較対象がない」からこそ、この生活が当たり前だと。
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3 幸せなのか?
海外のゴミ山で質問した中で1番印象的だったのは、「今幸せか」という質問。現地に住んでいた人たちは皆「幸せだ」と回答してくれた。
この質問が本質。現地の人がそれで幸せであればそれで良い。例えるなら、日本の田舎に住んでいる人に「都会は面白いからこっちにおいでよ」と連れ出したところで自分のエゴでしかないのと同じ。
自分自身は都会が好きでも、田舎に住んでいる人にとっては故郷が心地いいのと似ている。フィリピン人の彼らにとって、今の生活が幸せならそれでいい。
4 助けたいという気持ちはエゴか?
私自身、実際に行った時に感じたのが「この人たちを助けたいと思うのはエゴか」という気持ち。現地の人たちにとって幸せであるのであれば何もする必要は無いのではないかと思う事もあった。
ただよくよく調べてみると、ゴミ山で生活をすることによって感染症や病気で亡くなる子供たちもいるとのこと。
だからといって、このスラムに住んでいる目の前の子供たちにお金をあげる事は違うし、1人だけ助けることも違う気がした。
エゴで、正解はないのかもしれない。ただ、できることを考え、行動することも一つの正解だとも感じた。
行動しながら試行錯誤する
海外のゴミ問題は何もフィリピンだけにとどまることではない。東南アジアの白もや、アフリカなどなど知らないだけで世界は数え切れないほどのゴミ問題がある。
『Humankind 希望の歴史 上 人類が善き未来をつくるための18章』。著者、ルトガー・ブレグマンさんによると『自分がされて嬉しいことと他人の好みは違う』という。
『最近では、何十億人もの親がわが子に、この黄金律を繰り返し教えている。それには二つの形がある。「自分がそうされたいと思うように他の人に接しなさい」という積極的教えと、「自分がされたくないことを他人にしてはいけない」という消極的教えである。』
『神経学者の中には、この教えは数百万年にわたる人類進化の産物であり、わたしたちの脳にプログラムされている、と考える人さえいる。』とある。
自分自身が「嬉しいこと」と他人が「好むこと」は違う。だからこそ、できることを探し試行錯誤必要なのかもしれない。