【旨味】外国人に説明できる?2024年世界でブームになる日本食の旨味の歴史
「うまみ」を説明できるようになろう。日本に来た外国人に「うまみ」を説明できる日本人は少ない。今、世界から注目されている「うまみ」の歴史について知ること外国人にも説明できるようになるのはあり。世界からみた日本食文化の素晴らしさを再認識しよう。
*参考資料:本記事は、政府統計人口動態調査、内閣府男女共同参画局、厚生労働省人口統計推移を参考に作成しております。 |
うまみ農園を海外に発信する
うまみは日本独自だからこそ、自分たちで「日本食」を作るプロジェクトを始めた。それが「うまみ農園」。
日本の田舎の土地を借りて、日本の食の「うまみ」を海外に届ける活動中。まずは手始めに「さつまいも」の栽培をブログにしている。
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1 そもそも「うまみ」って何?
「うまみ」とは日本で生まれた「味覚」のこと。味には5つの基本味があり、甘味、酸味、塩味、苦味とある。この5つ目の味として近年加わったのが「旨味」だ。
これらは他の味を混ぜ合わせても作ることのできない独立した味、つまり色でいうところの三原色のような存在である。元々、基本味は4つしかなく、実はうまみが発見されたのはつい100年ほど前の最近のことなのである。
100年前に加わった「日本独自の味」だからこそ外国人や世界でも注目されているわけだ。日本食が世界で爆発的にヒットしたのは「第5の味」が関係している。
2 うまみって外国人に伝わる?何に含まれている?
「うまみ」はなかなか外国人に説明しづらい。理由は「これ」という代表的なイメージが伝えにくいからだ。
「第5の味覚」とか「Umami」と英語で言っても伝わらない。そもそも日本語でわかりやすく説明することすら難しい。
うまみには様々な物質がある。代表的なものとして、昆布やチーズなどに含まれる「グルタミン酸」、カツオや鶏肉などに含まれる「イノシン酸」、干し椎茸やトマトなどに含まれる「グアニル酸」がある。
個人的に一番伝えやすいのが「味の素」。うまみ調味料として有名なこの商品には「グルタミン酸ナトリウムが97.5%」も含まれている。『これが「うまみ」が凝縮された調味料だよ』と説明するのがわかりやすいだろう。
3 うまみの特徴
うまみの特徴は他の4つの基本味と比べて繊細で、舌全体で感じるところにある。例えば、レモンを食べるシーンを想像すると唾液が出る。あれ「酸味」という「味」を脳内で処理した結果だ。
確かに、「うまみ」を想像したり、「美味しい料理」が食べられることを想像すると唾液が分泌される。
レモンなどの酸味を感じた時に分泌されるだ液は水っぽくサラサラしているのに対して、うまみによるだ液は粘性があり、口中を潤す効果があるそうだ。
日本人であれば経験したことのある、味噌汁を飲んだときに感じるジワーっと広がる美味しさは実はうまみの作用だ。
4 うまみを発見したのは日本人?
実は、世界で初めてうまみを発見したのは日本人だった。発見したのは池田菊苗という明治期を代表する化学者。
彼が物理化学研究のためドイツへ留学した際、当時のドイツ人の体格と栄養状態のよさに驚いたとのこと。そこから「日本人の栄養状態を改善したい」という思いから帰国後、研究をした結果、うまみが生まれた。
1907年、12kgの乾燥昆布の煮汁から、「うま味の素であるL-グルタミン酸ナトリウム」を30g抽出したことは有名な話。この「L-グルタミン酸ナトリウム」を発見し、「UMAMI(うまみ)」と名付けたのである。そしてこれが「味の素」になったとのこと。
5 「UMAMI」は世界共通語?海外では馴染みがない?
日本で発見されたうまみは、第5の味として、そのまま世界共通の言葉になった。ただ、海外では「うまみ」という言葉はあまり浸透していないように感じる。
みんなを経験したことのない人もいるのでは?と思うかもしれない。しかし実は、うまみは誰もが生まれてから初めに経験する味なのである。それは「母乳」。母乳には牛乳と比べて多くのうまみが含まれている。うまみ(Umami)は馴染みがあるわけだ。
残念ながら、日本以外の食文化は大人になるにつれてうまみを経験する機会が減ってしまうようだ。
例えば、フランス料理やイタリア料理、中華料理は「脂質」を中心に構成される。この脂質によって舌全体に膜を張ってしまい、味を感じにくくなる。だから、スパイスや塩コショウで味を足し、調理する。
これに対して、日本料理は「うまみ」を中心に構成される。さらに脂質をあまり含まないため、舌で食材本来の味を感じやすくなる。
よく、「洋食は足し算、和食は引き算」とも言われるように、洋食はスパイスや塩コショウなどを足すことによって味を調えるが、和食はアクを引いたり、湯引きしたりとエグみを引く下処理を重視する。
6 日本人の味覚は世界一?
世界各国のダシと日本の昆布だしの違いを見てみよう。洋食でよく使われるチキンブイヨンや中華料理の湯(タン)と呼ばれる鶏肉ベースのダシはうまみを多く含むが、雑味も多い。それに比べて昆布だしはうまみが多く雑味がほとんどない。
日本人はうまみをシャープに味わえる能力があり、世界で一番の味覚をもつと言われている。また、2014年に日本食は、ユネスコの世界無形文化遺産として登録されている。
それほど日本の食文化は海外から評価されているのだ。その理由として日本は四季に恵まれ、それぞれの食材が豊富である。移ろいでゆく季節と食の関わりは密接であり、1つの食材を「走り」、「旬」、「名残り」と愛でる文化は日本だけである。日本文化と自然は、食においても切っても切り離せない存在なのである。
7 世界から注目されている「うまみ」
うまみは世界から注目されている。うまみは日本料理に欠かすことのできない存在である。また、うまみの健康価値が世界から注目されている。その理由の一つは低カロリーである。
懐石料理は63品で1000キロカロリーなのに対して、フランス料理は23品で2500キロカロリーもある。この様に、予防医学の観点からも、「日本のうまみ」は世界先進国の肥満を救う非常に重要なツールである。
今、日本の食文化は欧米化され若者の味覚もどんどん変わってきてはいる。しかし、今一度、日本のうまみを再認識し、世界に発信していくことは面白い。
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